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11ステージ
学年末考査が終わり、ドリームステージと春休みが来る日を待つ3月13日、リーダー研修の一環として、奥村幸治 氏 の講演会が開催されました。奥村 氏 はかつて「イチローの恋人」と呼ばれ、現在は少年野球世界大会監督も務められておられます。
奥村幸治氏について
奥村幸治氏は、1993年オリックス・ブルーウェーブ(現オリックス・バファローズ)に打撃投手として入団し、メジャーリーガーのイチロー選手の専属打撃投手を務められました。
その後1999年、中学硬式野球チーム(宝塚ボーイズ)を結成し、監督を務めておられます。教え子にはヤンキースの田中将大選手、プロ野球選手の歳内宏明がいます。
今回は野球部顧問の谷口先生が宝塚ボーイズで指導を仰いでいたご縁で、講演会が実現しました。
イチロー選手の「誰にも負けない努力」
講演では、「目標達成とリーダーシップ」をテーマにお話をしていただきました。
奥村氏は、イチロー選手、元楽天監督の星野仙一氏、田中将大選手のエピソードを交えながら講演を進められました。
特に生徒が印象深く受け止めたのは、イチロー選手の「誰にも負けない努力」の話です。その「誰にも負けない努力」とは、「高校時代3年間1日も欠かさず、10分間の素振りをした」ことです。「1日10分」と聞くと、大したことでないように思われますが、イチロー選手は3年間、どんな日であろうとこの「10分の素振り」を継続されたそうです。イチロー選手は奥村氏に、「奥村さん、最低10分間やらされるのでなく、自分がやるべきことを毎日欠かさず3年間続けたことがありますか? これが僕の誰にも負けない努力です」と言い切ったそうです。
何があっても自分のやるべきことを「継続」することの難しさと大切さを、生徒たちも身に染みて感じたのではないでしょうか。
寮生活であることの「強み」とは
講演の途中でキーワードとして挙がったのが、イチロー選手の「ルーティーン」です。
イチロー選手の「ルーティーン」と言えば、打席に入った際にバットをピッチャーに掲げる動きが有名ですが、それだけではありません。試合の日の朝食は毎日同じカレーを食べること、ヒットを打ったときと打ち取られたときでスタジアムの階段を上る足まで決めていて、間違えたら一段目まで下りてやり直すことなど、行動一つ一つを徹底して「マニュアル化」し継続されているそうです。
寮生活では、起床時間から消灯時間までの流れが自動的に「マニュアル化」されています。奥村氏は、「マニュアル化されているからこそ継続することで良い習慣を身に付けやすいし、自宅から通うよりも自立した人間になれる」と全寮制ならではの「強み」があることを生徒に伝えてくださいました。
「聞く力」と「実行力」
講演会は前半が主に「継続」とイチロー選手の話、後半は星野仙一氏と田中将大選手の話と共に「一流の人間性、リーダーシップ」について進められました。
講演の最後には、AIと人間についての話をしてくださいましたが、人間の強みは話を聞き、考え、実行することができるところです。AIは、人間が入れた情報を基にしなければ物事に対応することができません。
講演会が終わった後には、約20人の生徒たちが列を作って奥村氏に個人的に質問をしていました。
機械化、自動化が進んでいく世界で人間に求められるのは話を「聞く力」であり、「考え、実行する力」です。質問に並ぶ生徒たちを見て、大多数の生徒がこの講演会を通じて「話を聞き、何かを感じて考える」ことができたのではないかと感じました。
あとは、今後の寮生活・学校生活で、講演会で学んだ「継続力」や「目標を達成していく力」に繋げていく「実行力」があるかどうかです。
講演会で感じたこと、聞いたことを自分の行動に反映していくことで初めて、「話を聞いた意味、価値があった」ことになるでしょう。最後に、今回貴重な機会を下さった奥村幸治氏に、心より感謝申し上げます。
【外部リンク】
奥村幸治について ベースボールスピリッツ...